T0003「好きなバイクの整備をしながら独立して友達の車やバイクを直していきたい」
"限りある人生を丁寧に生きる" 津田
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好きなこと・大事にしていることをゆめにつなげる方法
ゆめなんてない。
やりたいことなんてとくにない。
そういった子どもが非常に多く何をやっていても楽しくないと感じている人が非常に多い。
私がはじめに感じた感想です。
はたして本当にやりたいことやゆめなどないのでしょうか。
決してそうではありません。
ただ単にゆめと今をつなげる方法を知らないだけなのです。
ゆめを生き生きと話す大人が少なくなってしまったため目指す前から諦めてしまっているだけなのです。
楽しいゆめを考えていき、それを考えながら毎日を過ごすと一日一日の過ごし方が変わってきます。主体的に取り組む行動が増えていきます。そういった行動を積み重ねていけばゆめがかなわないはずはないのです。
まずはこのゆめのちからで楽しいゆめを描くことで最初のステップを踏み出していくのです。
ゆめさえ描ければなんでもうまくいくなんてことはありません。行動を積み重ねることでしかゆめを実現することはできません。ゆめのちからはその行動に向けてのエネルギーになります。
そのエネルギーが弱ければ行動には移りませんし、エネルギーが強ければゆめに向かっての行動は努力ではなく「やっていて楽しくて仕方のないこと」ことに少しずつ変わっていきます。
そういった考え方をもっていくと毎日の生活が少しずつ変わってきて丁寧な生活になっていくでしょう。
実践レポート
今回のセッションでは「ゆめなんて何もない」「やりたいことなどない」そういった気持ちを持っている生徒へのセッションです。
t:tsuda
c:cliant
クライアント情報
学年:中学2年生
性別:男子
実施場所:個別教室
実施タイミング:宿題忘れの居残りをサボっている時
性格:勉強したくないという気持ちを持っている。学習に対しては無気力で学校では怒られることが多い。野球が好きだがそれを仕事にしていきたいということはない。性格は明るく友達も多い。一見乱暴に取られがちだが優しい一面も持っているため男子からは人気のある生徒。
ゆめを引き出す
t「全然勉強してないね」
c「もう帰っていい?」
t「やることはやってしまわないとだめだよ」
c「だってもう疲れた」
t「そっか。今なにか将来のことは考えているかな?」
c「ニートになる」
t「そっか、○○の勉強も見たいからこっちで一緒に勉強しようか」
※対面で話ができるように座席の移動をさせる
t「今なにかやりたいことはないの?」
※真剣な表情で今からしっかりと話をしていくという気持ちを前面に出す
c「やりたいことなんて何もない」
※こちらの様子を感じ取ったのかふざけた態度はなくなる
t「そっか。今一番やりたいことは?」
c「とくにない」
t「一番やってて楽しいことは?」
c「寝てることかな?」
t「なるほど。寝てて仕事にできることなら治験があるけど話聞く?(簡単に紹介)」
c「それはちょっと・・・」
t「野球をやってる時は楽しくないの?」
c「野球は楽しいけどそれを仕事にしようとは思わない」
t「そっか。お金も時間も考えずになんでもしていいよと言われたら何をしてみたい?」
※制約なしの場合どのようなことをしているかを聞く
c「バイクは乗りたい」
t「バイク好きなの?」
c「バイクは好き。ユーチューブで動画見たりしてる。」
やりたいことを具体化していく
t「いいね。バイクはいつ免許取りたい?」
c「高校で免許をとって大学生になったらバイクを買いたい。」
t「そっか。じゃあ自分でお金貯めていかないといけないね。大学生でバイク買うなら何年生までにお金貯める予定?」
c「大学3年生くらいかな」
t「免許取るにもお金かかるけどそれはどうする?」
c「高校でもバイトをしようかな」
t「そっか。じゃあ免許はいつとるのかな?」
c「高校2年生」
t「いいね。バイクでいきたいところはあるかな?」
c「とくにはない」
t「じゃあバイクに乗って何がしたいのかな?」
c「友達と遊びにいきたい」
t「そっか。やっぱり友達は大事だもんね」
t「たとえばバイクの整備士なんかも仕事としてはあるけどどうかな?」
c「それはちょっと面白そう」
100点満点までやりたいことを高めていく
t「じゃあバイクを大学で買って整備士になれたら百点満点で何点つくかな?」
c「50点くらいかな」
t「もっと上げるとしたら何があったら上がる?」
c「お金かな」
t「例えば整備士になって独立していけばお金は入ってくるよ」
笑顔が増えてくる
c「いいね。楽しそう」
t「じゃあそれなら何点つくかな?」
c「60点くらい」
t「なるほど。じゃあバイクの後ろに○○(仲のいい友達)を乗せることができたら何点くらいつく?」
c「それはもう90点やろ」
t「一気に上がったね。○○のこと大好きすぎるやろ。じゃあ残りを上げるとしたらどうしようかな?」
c「(少し考え込んで)わからない」
t「例えば独立したら友達の車やバイクを整備したり修理したりすることもできるよ。△△(生徒の名前)のことだからいっぱいきてくれるんじゃないかな。」
c「いいね。(かなり笑顔が出てくる)少しやすくしてやろうかな。」
t「そっか。○○(先ほどの友達)にはただにしてあげたら?」
c「それはダメやろ。安くはするけどただにしたら生活できないから」
t「そうだね。じゃあみんなが来てくれたら何点つく?」
c「それはもう百点やろ」
t「そっか。それなら・・・(志望校についての話をする)」
c「明日も自習きたほうがいい?」
t「そうだね。明日も来ておこうか。一緒にやっていこう。」
セッションを通して
セッションの中では生徒の姿勢とこちらの姿勢も重要になります。
こちらが何かをしながら話をしても相手も真剣に答えませんしこちらが姿勢を変えると相手も姿勢を変えていきます。
ゆめをもてないクライアントに対してはこちらから提案をしていきます。
いくつも提案していく中でクライアントが反応したものを深めていくことでこちらが提案したものであってもそのクライアントにしかないゆめに変わっていきます。
そういった中でゆめを見つけ出していくことがゆめのちからになります。
この手法は自分自身にも使っていくことができ本当に自分がやりたいことはなんなのかを問い続けていくことができることもゆめのちからのメリットだと感じています。
大切な人のゆめを輝かせると同時に自分自身のゆめも輝いていく。
そういった可能性を想像しただけでも楽しみになってきます。
いつかクライアントが私に「毎日ゆめに向かって一日をすごすことが楽しくて仕方ない」と報告しに来てくれることが今から楽しみです。
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